明倫国際法律事務所 Meilin International Law Firm

【中国】 中国市場の外資への開放に向けた「外商投資法」が成立、2020年1月から施行



 2019年3月15日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)において、中国市場の外資への開放・外資系企業の内国民待遇原則(外資系企業を中国国内企業と同等に扱う原則)・外資企業の知的財産保護(政府機関による強制的な技術移転の禁止等)等に関する条項を定めた外商投資法が成立しました。

 2015年に本法の案が公表された際は全170条から構成されていたものの、成立した法律を見ると、条文数は約4分の1に当たる全42条であって、本法の条文の多くは、原理原則を定める抽象的な規定であります。

 本法による影響の一つとして、外資系企業の組織形式・コーポレートガバナンス体制等の変更があります。すなわち、これまで、中国で設立された外資系企業には、中外合弁企業法、外資独資企業法、中外合作経営企業法のいわゆる「三資企業法」が適用されてきましたが、本法は、この「三資企業法」を廃止し、中国国内企業と同様に、会社法等を適用するとしています(本法31条1項)。これによって、例えば、中外合弁企業(外資企業と中国企業の共同出資による設立された企業)の最高意思決定機関は、董事会から株主会等へ変更されることとなります。この関係で、今後、中外合弁企業の定款や合弁契約について、内容の見直し等の対応が求められると考えられます。

 なお、本法の施行日は2020年1月1日であるところ、上記の組織変更には本法施行後5年の猶予期間が与えられています(42条2項)。

 今後、関連する実施細則等が公表されると予想されますので、これらの動向についても注視する必要があります。

 

 

(2019.4.16up)