明倫国際法律事務所 Meilin International Law Firm

【中国】 証券法改正  (2020.3.2up)



 改正後の「中華人民共和国証券法」(以下、「証券法」という)が、2020年3月1日より施行された。修正された条文は100条以上となり、主なポイントは下記の通りである。

 

1. 登録制度の全面的な遂行
 草案の登録制度と許可制度の平行を諦め、登録制度を全面的に展開することを決めた。証券法は、国務院に対し、証券発行登録制度の具体的な範囲、実施方法について制定権を付与する。


2. 証券違法行為のコストを高める
 詐欺的な発行行為に対し、罰金額を、本来の募集資金額の最高5%を最高1倍へと引きあげた。上場会社の情報公開における違法行為に対し、罰金額を、本来の最高60万元から最高1000万元へと引き上げた等のほか、証券法は、証券の違法行為に関する民事賠償責任に関しても整備した。


3. 投資者保護制度の完備
 情報公開及び投資者保護の規定を追加して、中国版の集団訴訟制度である代表者訴訟制度を確立した。
一般投資者とプロの投資者を分けて、それぞれの特徴に応じた投資者保護を用意する。証券発行登録制度改革の必要に応じて、証券法は我が国の事情に応じた証券民事訴訟制度を模索し、投資者保護機関が訴訟代表者になれることを規定し、「明示脱退」、「黙示加入」の訴訟原則の下で、法に従い被害投資者のために民事損害賠償訴訟を起こすことができる。


4. 証券取引制度の整備
 上場条件及び脱退事由に関する規定を整備するほか、証券取引実名性を強化し、証券取引プロセスを更に具体化して証券取引場における市場リスク予防手段等を整備する。


5. 証券法適用範囲の拡大
 資産支持証券(asset backed security)及び資産管理製品(asset management)を証券法に追加した。国務院に授権し、証券法の原則に従い資産支持証券、資産管理製品の発行、取引管理弁法を制定することができるとする。更に中国以外における証券発行及び取引活動による我が国の市場秩序を乱し、国内投資者の権益を害することにつき、証券法に従って法律責任を追及できる。

 

(2020.3.2up)