明倫国際法律事務所 Meilin International Law Firm

【ベトナム】日越間の新型コロナウイルスに関する動向(3) (2020.3.5up)



【3月4日までの動向】


 ベトナム政府によれば、3月4日7時現在におけるベトナム国内での新型コロナウイルスの陽性事例は計16名(全員治癒)である。また、2020年2月13日以降、新規の感染症例は確認されていない。


 ベトナム保健省の2020年3月2日の「COVID-19リスクを防ぐための追加対策」によれば、ベトナム保健省は2020年2月29日付け感染発生地域からの入国者への隔離措置の実施に関する公文書No. 991/BYT-DPを、ベトナムの各省、中央直轄市へ送付した。そのうち、保健省は、各地方省、中央直轄市の人民委員会に対して、2020年2月28日付けベトナム国家指導委員会より公布されたCOVID-19予防対策の実施を促進する公文書No.953/CV-BCĐの指導によって感染発生地域からの入国者への隔離措置を実施するよう求めている。
 保健省は各地方省、中央直轄市の人民委員会に対して、保健省の指導に基づきイランおよびイタリアの感染発生地域からの入国者への隔離措置を実施するよう求めている。

 

 保健省によれば、感染発生地域からの入国者への対応は以下の通りである。


• 流行国(中国、韓国、イタリア、イラン)から入国する者全員は、入国地点で医療申告と医療検疫を実施しなければならない。


• 発熱、咳、息切れの兆候を示した者は、医療施設に移送され、集中的に隔離される。医療施設では、医療申告(紙又は電子申告)、追加の医療申告または面接などの当局が講じた専門的措置を通じて適切な集中隔離が実施される。


• 流行国(中国、韓国、イタリア、イラン)に滞在歴がある者がベトナムに入国する場合、当該者の家族またはベトナムにおける業務パートナーは当該者の滞在住所について確認し、引き続き健康フォローアップを行うことを誓約しなければならない。


• 流行国(中国、韓国、イタリア、イラン)からの入国者を確定した後、以下の通りに隔離措置を実施する。
ア) 流行国(中国、韓国、イタリア、イラン)からの渡航者、感染地域を経由した者及び発熱、咳、息切れの症状がある人と濃厚に接触した者は集中的に隔離される。
イ) 非感染地域からの渡航者及び非感染地域を経由した者は、自宅で隔離される。

 

 

【3月4日までの日本人への労働許可証の発給の現状】


 ベトナム労働傷病兵社会問題省(MOLISA)によれば、ベトナム国内の地域によって、就労許可書の申請受理を拒否されるケースがあるが、日本人であることのみをもって拒否することはない。ベトナム労働・傷病兵・社会問題省雇用局によれば、日本人への労働許可証の発給の現状は以下の通りである。


• 中国または韓国の入国制限対象地域に過去滞在歴がない日本人については、通常通り労働許可証の申請の受理、発給が行われている。


• 労働許可証を申請する際において、外国での滞在歴を確認するために、申請者のパスポートのすべてのページの写しおよびベトナム公安当局が発給する居住証明書の提出が求められている。

 

 

【3月4日までの動きの評価】


 現時点まで、中国・韓国に加え、イランおよびイタリアについては、医療申告および医療検疫を行って隔離措置を取る対象国になっている。
 日本は、隔離措置などベトナムに入国する制限措置を適用する対象になっていないが、中国、韓国、イタリア、イランの流行国からの入国者、感染地域を経由した者及び発熱、咳、息切れの症状がある人と濃厚に接触した者は隔離措置の対象となる。
 以上の通り、現時点では、日本人に対して直接的な入国禁止又は制限措置は取られていないが、なお状況は流動的であり、ベトナムに渡航しようとする日本人は、ベトナム政府からの公式情報を注視する必要がある。

 

 

(2020.3.5up)