明倫国際法律事務所 Meilin International Law Firm

【中国】新型コロナウィルス感染症関連の民事案件の審理に関する措置  (2020.5.1up)



 最高人民法院は2020年4月16日、「法に従い新型コロナウィルス感染症関連民事案件を妥当に審理する若干問題に関する指導意見」を発表し、新型コロナウィルス感染症(以下「コロナ」という。)関連民事案件を妥当に審理して、国民の合法的な権益を保護し、社会及び経済秩序を維持するため、主に以下の点について具体的な措置を公表した。

 


1.不可抗力


 具体的な事情に応じて、厳格に適用要件を把握する。当事者が不可抗力の適用を主張する場合、不可抗力に起因する直接義務の一部もしくは全部の履行不能につき、当該当事者が事実の存在を証明する責任を負う。コロナが、単に契約の履行を困難にさせる理由にとどまる場合、裁判所は積極的に履行をうながすべきであり、履行困難を理由とする契約解除を認めるべきではない。なお、継続履行が一方の当事者に対して著しく不公平な場合、実際の状況に応じて契約の変更を認めるべきであり、コロナのため契約目的が実現できない場合は、契約の解除を認めることができる。

 

2.労働問題


 使用者が、単に、労働者がコロナ患者である、その可能性がある、もしくはコロナ感染が多発する地域から来たことを理由に労働契約を解除することは、認めることができない。

 

3.懲罰的賠償


 事業者が、マスク、消毒剤などのコロナ予防製品、または食品、薬品を取り扱う際に違法な行為を行ったことにつき、消費者が懲罰的賠償を請求するときは、裁判所はそれを認めるべきである。

 

4.時効


 時効到来までの6ヶ月間において、コロナの影響で請求権を行使できない場合、法に従い時効の中断を主張することができる。

 

5.保全


 コロナの影響で経営が困難になる企業、特に中小企業や個人事業主に対し、柔軟な財産保全措置・方法を適用して確実に企業の負担を軽減し、企業の生産再開・経営再開を支援する。

 

 

(2020.5.1up)