ベトナム進出情報Q&A

ベトナムの進出の際のキーポイントや注意すべき点などをQ&A形式で
お伝えします。

ベトナムの進出の際のキーポイントや注意すべき点などを
Q&A形式でお伝えします。

金融・保険業に関する外資規制について教えてください。 金融・保険業に関する外資規制について教えてください。

金融・保険業に関する外資規制について教えてください。

進出手続きと外資規制
金融・保険業に関する外資規制について教えてください。 金融・保険業に関する外資規制について教えてください。

ベトナムの金融業に関するWTOコミットメントにおいては、外国資本による駐在員事務所・支店の設置、及び現在では100%外資による銀行設立も認められていますが、100%外資による銀行設置の実例はありません。金融業のうち、ファイナンスリースにおいてもいずれの進出方法も認められています。なお、合弁の形態による進出の場合は出資比率が50%未満でなければなりません。また、ベトナム金融機関法6条4項において、外国金融機関の組織形態は有限責任会社でなければならず、株式会社の形態は認められていない点に注意が必要です。

ベトナムにおいて金融業を行う場合は、金融業に関するライセンスの取得及び金融業の登録を行わなければならず(法24条)、同法26条2項に営業開始要件が定められているほか、資本金にも規制が置かれています。資本金に関する規制では、政令(86/2019/ND-CP)2条に定めが置かれており、商業銀行の場合は3兆VND、制作銀行の場合は5兆VND、協同組合銀行の場合は3兆VND、外国銀行の場合は150億USD、金融会社の場合は5000億VND、金融リースで1500億VND、マイクロファイナンス機関で50億VNDとされています。

保険業については、WTOコミットメントにより支店設立が認められているほか、ベトナム保険業法105条3項において、外国の保険有限会社及び保険仲介有限会社がベトナムに駐在員事務所を設立することが認められています。ただし、駐在員事務所は保険事業を行うことはできません。

また、ベトナム保険業法においては、保険業運営ライセンス取得には、外国の保険事業又は仲介事業が適法に運営され、かつ、通常の財政状態にあることや、資本金拠出について直接の金銭による拠出が求められており、他の法人や個人による委託投資資本を利用することができません。その他、定款資本の10%を超える出資を行う場合、ライセンス申請の直近3年前の期間に利益を伴う事業を行っている必要があるなど、財政の安定性に関する各種規制が設けられています(法106条2項及び政令(73/2016/NĐ-CP)6条、11条、63条等)。出資者の属人性についても規制があり、ベトナムでの進出分野において7年以上の事業経験が必要であること、また、外国企業がライセンスを申請する場合には、総財産がライセンス申請の前年に20億USD以上を保有している必要があるとされています(政令7条)。